大学生、一人暮らしで病気になったらどうする?事前の準備で慌てず対処!
この記事のサマリー
- 信頼できる「かかりつけ医」を見つけることは、一人暮らしの大きな安心材料になる。
- 常備薬や氷枕などで応急処置。”いつもと違う”と感じたら、躊躇わずに救急車を。
- 「食べる・寝る・ストレスを溜め込まない」が健康維持の秘訣。
目次
体調不良に陥ると、心身共に弱るもの。筆者が大学生の時に耐えがたい腹痛で、自転車に乗りひとりで救急病院まで行った結果は、急性虫垂炎(盲腸)。成人しているとは言え、家族が不在の中、大学生の若さで手術をするか否かの選択、激痛の中で入院手続きを行うのは、非常に不安だった記憶があります。
今回の記事では、初めて一人暮らしをする大学生が、急病の際なるべく焦らず落ち着いて対処できるよう、必要な事前準備や、そもそも体調不良にならないための健康法についてお伝えします。
身体や自らの健康に関わること全般を相談できる、「かかりつけ医」を見つけよう。
皆さん、「かかりつけ医」とはどんな役割を担う医師であるかご存知ですか?
厚生労働省のWEBサイトによると、”健康に関することをなんでも相談できる上、最新の医療情報を熟知して、必要な時には専門医、専門医療機関を紹介してくれる、身近で頼りになる地域医療、保健、福祉を担う総合的な能力を有する医師。”と定義されています。
かかりつけ医は個人で選ぶ権利があり、内科医に限定する必要もありません。また、かかりつけ医を1人に決める必要もないため、信頼できる!と思えば、どの診療科のお医者さんであっても良いのです。
一人暮らしをして実家を離れ(てい)る方の中には、「地元にはかかりつけ医がいるけど、転居先でどうやって探したら良いの?」「健康体なのにわざわざ病院に行くの?」と思われる方もいらっしゃるでしょう。
厚生労働省のWEBサイトによれば、健康診断や検診・予防接種などを通じて、地域に根ざした身近なかかりつけ医を見つけるきっかけになるのだそう。かかりつけ医の探し方は、それだけではありません。医療情報ネットを活用すると、医療機関の診療科目や診療日、診療時間などの基本情報だけでなく、対応可能な疾患・治療内容等の詳細までわかるので、基礎疾患がある方は特に、かかりつけ医を見つける有効な手立てになるでしょう。
その他にも、転居先の地域・医師会のホームページや広報誌を見たり、同じ大学に通う先輩や、転居先が地元の友人・知人の口コミも頼りにしたりすると、より安心感がありますね。
ではなぜ、かかりつけ医を見つけることが重要か、筆者の経験を基に、その理由を以下にあげます。
定期的な受診で、病気の予防・早期発見・早期治療につながる。
歯医者のように2〜3ヶ月に一度とまで頻繁に行かずとも、定期的な検診で早期に病気が発見される可能性大。特に女性の場合、婦人科系の疾患など、若いがゆえに進行が早い病気もあるので、「まだ大学生だから」と油断せず、健康な時こそ積極的なセルフケアを。
身体に異変を感じた時、スムーズかつ適切に専門家へと導いてくれる。
かかりつけ医の専門外の領域で診察・治療が必要と判断した場合、迅速に対応してくれます。カルテや検査結果のデータなど医師同士で事前にやり取りしてくれるので、患者さんの負担は必要最小限に。
必要に応じて、大病院へ受診するための紹介状を書いてもらえる。
大病院の場合、紹介状がないと、選定療養費(200 床以上の病院を受診した場合、保険適用の初診料とは別に負担するお金)がかかることも。
自分の身体をよく知る医師だからこそ、些細な体調変化や何気ない会話ができる。
薬の合う・合わないや、体質やアレルギーなど、自分の情報がカルテに蓄積されていくので、何かあった時の安心感があります。家庭や職場環境の変化など、日常の何気ない会話にも耳を傾けてくれた上で、健康面のアドバイスをしてくれます。
新型コロナウイルスの症状に該当していても、別室や時間外等で診察をしてくれる。
高級料理店のように、今や風邪症状があるだけで「一見さんお断り」のひっぱくした医療状況の日本。そんな時でも受け入れてくれるのが、かかりつけ医の有り難さです。PCR検査はもちろん、適切なケアをしてくれる心強さがあります。
かかりつけ医を見つける重要性のまとめ
筆者は体調が悪化したタイミングで、現在のかかりつけ医と出会いました。今の医療機関をかかりつけ医とするまでの道のりは長く、半年ほどの時間を要しました。「病院は不健康な時に行く場所」と思っていると、いざという時、自分に合った病院を探すのに疲弊・苦労します。一人暮らしをする方は特に、身近に頼りになるかかりつけ医がいることは、本人やそのご家族にとっても大きな安心感となるはず。まだかかりつけ医がいないという方は、これを機に探してみてはいかがでしょうか。
急病に備えて事前に準備すべきことって?
ある日突然襲ってくる急病。体調不良の前兆があれば、自分で身体の異変を察知し、早期の段階でかかりつけ医に受診したり、安静にしたりと対処できますが、急病は待ってはくれません。
しかし、急病と一言で言っても病状は様々。素人の私たちにできることは、一般的な風邪症状(発熱・喉の痛み・咳・頭痛)や腹痛・胃痛・吐き気などに向けた対症療法です。以下に、事前に準備するべきことをまとめましたので、参考にしてください。
体温計・常備薬(持病の薬など)・氷枕・日持ちする食料品の購入
普段から飲み慣れた、総合風邪薬・解熱鎮痛剤・胃腸薬・整腸剤、保冷剤を複数個(首や脇の下など太い血管がある箇所)、経口補水液、のど飴、レトルトのおかゆなど、用意しておきます。その他にも、絆創膏や消毒液、湿布・火傷や虫刺されの薬など、日常生活で起こりうる怪我の常備薬があっても良いでしょう。
自宅近くのタクシー会社をリストアップ
自宅で対症療法をしても変化がない、または悪化していると感じた時は、すぐに病院に行きましょう。病院まで自力で行ける体力がない場合は、タクシーの利用を。自宅付近のタクシー会社を中心に、3〜5社程度メモしておくのがおすすめ。
お薬手帳と保険証、急病の際の現金の保管
近年キャッシュレス決済の普及で、現金を持たない人が若者を中心に増えています。筆者もそのひとりですが、急病で救急車に乗った際、現金がなく、たまたまクレジットカードが使える病院だったため、事無きを得ました。また、会話もできないような急を要する状況下では、直近のお薬手帳が治療の役に立つことも。
救急車を呼ぶか迷った時は、#7119 に電話をしよう
一人暮らしの人にとっては、ただでさえ不安な急病。ですが、自分の身体をよく知っているのは自分しかいません。市販薬の飲み方や、自分の身体に合わない薬を飲めば、かえって病状を悪化させてしまうリスクも。インターネットの情報や憶測だけで判断せずに、「いつもと違う」と感じたら、迷わず救急車を呼びましょう。救急車を呼ぶか迷った時は、#7119 に電話をしてください。
一人暮らしの大学生が、体調不良にならないための暮らし方と心構えとは。
これまで、もしも急な体調不良になったら……のお話をしてきましたが、そもそも病気にならないような暮らし方をするのが何より大切です。また「病は気から」ということわざもあるように、病気にならないためには、安定した情緒を保つことも重要な要素。これから先は、新生活を送る大学生へ、健康維持の基本的なポイントをお伝えしていきます。
1.食べる
昔の人はよく、人間は「食べられなくなったら終わり」と言いますが、その通り。日々当たり前に、口から食べ物を摂取していますが、それは健康だからこそできること。食欲がなくなったり、口から栄養を取り入れられなければ、点滴を打たなくてはいけません。時には胃を休ませてあげることが必要な場面もありますが、暴飲暴食せず、規則正しくバランスの良い食生活を心がけましょう。料理初心者の大学生でも簡単に自炊ができるコツをまとめた記事がありますので、ぜひお役立てください。
2.寝る
厚生労働省の健康づくりのための睡眠指針検討会報告書によると、成人の快適な睡眠時間は6.5〜7.5時間だそう。先進国の中でも睡眠時間が短いことで有名な日本ですが、平均寿命の長さはトップクラスのため、その因果関係は不明。健康寿命や労働生産性の観点から鑑みると、日本人の睡眠時間はやや短いのかもしれません。しかしながら、自分がベストコンディションだと感じる睡眠時間は人それぞれ。大学生は昼夜逆転した生活になりがちなので、日中は自然光を浴び、夜はなるべく決まった時間に寝ることを意識してくださいね。
3.ストレスを溜め込まない
ストレスは万病のもとです。ストレスに動じないメンタルを作るには、まずストレスの原因を自分自身が自覚し、自分なりのストレス解消法を複数見つけることが重要。ストレスを溜め込んだ状態のまま放置すると、身体の免疫機能が低下し、病気になりやすい体質になってしまいます。また、ストレスがかかると、食事や睡眠にも影響を及ぼすことが多く、過食や拒食、不眠症や過眠症の原因にも。時間をかけて症状が進行する病気は、治る時間も比例して時間を要し、反対に急に悪くなった病気は、急速に回復に向かう傾向にあると、以前かかりつけ医から聞いたことがあります。身体に悪いことは溜め込まず、なるべく早く取り除きましょう。
まとめ
この記事を読んで、一人暮らしに不安を感じてしまった方もいるでしょう。しかし、万が一の事態を想定している人と、全く予期していない人とでは、急な体調不良の際の初動スピードが違います。急病や体調不良がないことがベストではありますが、人生生きているとそう上手くもいきません。自分だけでなく、周りの人の体調不良にも落ち着いて対処できるよう、他人事と思わず、常日頃から意識しておくことが大事かと思います。
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